県婚活イベント予算倍増
小規模各地で計10回


 県は二日、既に発表している県主催の婚活イベントについて、予算を倍増して県内各地で開くようにすると発表した。当初予算では今秋に男女合わせ四百人規模のイベントを一回、開くとしていたが、加えて予算増により三十~四十人のイベントを計十回、開くことにする、二十二日に開かれる県議会の五月臨時会に関連の補正予算案を提出する。

400人規模に追加、参加無料
 当初予算では、少子化対策の一環として、十月の休日に愛・地球博記念公園(長久手市)を会場に大規模イベントを一回実施する想定で九百七十七万円を計上。これを補正予算案では二千百三十万円に引き上げる。
 予算倍増により、小規模イベントを追加で実施。八月から2024年2月までの土日祝日に計十回、県内各地で開催することとした。
 イベントは二種類用意。セミナーや交流会を五回(一回の定員四十人)、スポーツ観戦や音楽の鑑賞を通じたイベントを五回(同三十人)、それぞれ予定する、イベント参加は無料で、対象者はいずれも県内在住、在学、在勤の二十歳以上四十歳未満の独身者。
 予算倍増の狙いについて、大村秀章知事は二日の会見で「(二月に婚活イベントを発表して以来)、ポジティブな反響が大きかったので、きめ細かく、複数回実施することにした」と説明した。
 同時に、民間業者が開く婚活イベントにも一団体二十万円を上限に補助することも発表。知事は「ニーズは相当ある」として、民間と連携しながら「男女の出会いの場を施策としてもっと拡充していく必要がある」と述べた。
 市町村への婚活イベント実施働きかけなどを含めた結果支援推進全体の予算額は、補正により千百七十一万円から五千七十九万円と大きく増えることになる。

物価対策など補正予算
 県は二日、物価高騰の影響を緩和する各種施策を盛り込んだ百七十億円の本年度一般会計補正予算案を発表した。県議会五月臨時会に提案する。
 主な事業では、LPガスの価格高騰を受ける消費者の負担軽減のため、料金値引きをした販売業者に対し、契約者一件当たり二千円を補助する。
 私立の大学や短期大学の光熱費の高騰分を補助するほか、幼稚園や小中高などの給食費やスクールバス燃料費の補助を継続する。
 医療機関や社会福祉施設、公共交通事業などへの燃料費や光熱費、食材料費の高騰分も支援する。
一方、スタートアップ(新興企業)と連携し、環境イノベーション創出に向けた課題の調査に向け、二千八百万円を計上。三菱重工業のジェット旅客機事業撤退を受け、県内の航空機産業を支えるため、展示商談会への出展料を全額補助するなど支援策を拡充する。
 
(2023年5月3日 中日新聞朝刊より)